サッカー選手に多い股関節痛

グロインペインの原因と正しい身体の使い方


サッカーに打ち込んでいる皆さん、股関節の付け根や内もも(内転筋)に、こんな痛みや悩みを抱えていませんか?

  • ボールを蹴る瞬間、足の付け根に鋭い痛みが走る

  • ダッシュや方向転換で股関節が痛い

  • 練習後、内ももがじんわり痛む


その症状、もしかしたら「グロインペイン症候群」かもしれません。なかなか痛みが引かず、プレーに集中できないのは本当につらいですよね。

ご安心ください。その痛みには必ず原因があります。

この記事では、アスレティックトレーナーと鍼灸マッサージ師の国家資格を持つ体の専門家が、サッカーで起こる股関節痛の根本原因と、怪我を繰り返さないための正しい身体の使い方を徹底的に解説します。



グロインペイン症候群とは?

「グロインペイン症候群」とは、股関節周辺に発生する痛みの総称です。特定の病名ではなく、サッカー選手のようにキックや走行動作を繰り返すことで、股関節周りの筋肉(内転筋、腹筋群、腸腰筋など)や靭帯、関節に過度なストレスがかかり、炎症や損傷が起きた状態を指します。

症状は人それぞれですが、主に以下のようなものが見られます。

  • ボールを蹴る時や、強く踏み込んだ時に股関節の付け根が痛む

  • 走り始めや、方向転換(サイドステップ)で痛む

  • プレー後や翌朝に痛みが強くなる

  • 起き上がったり、足を開いたりする日常動作でも痛みを感じる

  • 痛みのある場所を押すと、強い痛み(圧痛)がある

一つでも当てはまる方は、注意が必要です。


なぜサッカーで股関節痛が起こるのか?


原因となる動作を徹底分析


では、なぜサッカーのプレーで股関節に過度な負担がかかってしまうのでしょうか。原因は、力強いキックを支える「身体の使い方」にあります。


❌悪い例:股関節に負担が集中する、脚だけで蹴るキックフォーム

痛みを発症する選手に共通しているのが、「脚の力だけでボールを蹴ろうとする」フォームです。

体幹(お腹周り)や上半身が安定せず、体幹が安定しておらず、軸足も踏ん張れていないことで、キックのパワーを内転筋や股関節周囲の筋肉だけで無理やり生み出そうとします。これにより、筋肉の付け根である恥骨や筋肉の付け根に強い負担がかかり、痛みにつながります。


✅理想的なフォーム:全身を使って蹴る

一方、怪我をしない選手のキックは、全身がしなやかに連動しています。

軸足で地面からの力をもらい、その力を体幹で安定させ、股関節の回旋運動を使って上半身とキックする脚をムチのようにしならせることで、爆発的なパワーを生み出します。


このフォームでは、力が全身に分散されるため、股関節の一部分に負担が集中することがありません。体幹の安定性と股関節の柔軟性が、怪我の予防とパフォーマンス向上の両方の鍵を握っているのです。



その痛み、放置は危険!

股関節痛(グロインペイン)が慢性化する前に

  • 「これくらいの痛みなら大丈夫」とプレーを続けてしまうと、症状はどんどん悪化する可能性があります。

    • パフォーマンスの低下: 痛みをかばうことでキックの精度や威力が落ち、走るスピードも低下します。

    • 二次的な怪我の誘発: 股関節をかばうことで、膝や腰、逆の足など、他の部位に負担がかかり、新たな怪我を引き起こす原因になります。

    • 症状の慢性化: 痛みが常態化し、日常生活にも支障をきたすようになります。一度慢性化すると改善までに非常に長い時間がかかり、最悪の場合、手術が必要になるケースもあります。


必要なアプローチ

当院では、ただ痛い場所をマッサージするだけではありません。アスレティックトレーナーと鍼灸マッサージ師、両方の専門的視点から、あなたの股関節痛に根本からアプローチします。

① 痛みへアプローチ
まずは、鍼灸やマッサージ・ラジオ波を用いて、炎症を起こしている筋肉の痛みと緊張を和らげます。硬くなった筋肉の血流を促進し、身体が本来持つ自己治癒力を高めることで、つらい症状を早期に改善へと導きます。


② 再発させない身体を作る
痛みの原因である「身体の使い方」を修正しない限り、プレーを再開すれば痛みは再発します。痛みの根本原因であるキックフォームや身体のクセを専門的に分析。

体幹の安定性や股関節の可動域を高めるためのコンディショニング指導を行い、怪我を繰り返さないための身体作りを徹底的にサポートします。

「痛みを取る」ことと「再発させない身体を作る」こと。この両輪からのアプローチこそが、当院の最大の強みです。



まとめ

サッカーによる股関節痛(グロインペイン)は、脚の力だけに頼ったキックフォームが原因で起こる、いわば「使いすぎ障害」です。


正しい評価と専門なケアで、再発を防ぎながらプレーに復帰することを目指しましょう。


その痛みを一人で抱え込まず、我慢しないでください。あなたのプレーの悩み、身体の悩みを、ぜひ私たち専門家にお聞かせください。



📩 ご相談ください

三鷹市でサッカーによる股関節痛にお悩みの方は、アスレティックトレーナー&鍼灸師が在籍する「ころも鍼灸マッサージ院」までお気軽にご相談ください。



次へ
次へ

野球肩(肩インピンジメント)でお悩みなら